FX 両建てのデメリットはジレンマと両損

私のFX失敗談をお伝えするシリーズ記事です。

だんだん色々なやらかしのカミングアウトが佳境に入って参りました!


第9回の今日は


「両建ての両損」

です。

【両建てとは】
両建てとは両建てとは同じ通貨ペアの「買いポジション」と「売りポジション」を同時に保有することです。

両建てトレードを禁止しているFX会社もありますが、私が利用していた会社は両建てOKでした。

両建ては相場勘があるトレーダーがうまくやればメリットもあるようですが、大抵は意味がないとかあまり良い結果にならないなどの否定的な見方が多い手法です。

【両建ての例】
※わかりやすくするため例は実際のFXレート単位とは違います
※買いポジションはロング、売りポジションはショートと表記します

1米ドル110円で10000米ドルの買いポジション(ロング)を持つ。


その後相場が1米ドル105円に下落。


そこで1米ドル105円の売りポジション(ショート)を同じ10000米ドル分新たに持つ。

まだ下がるかもしれないとこの時はリスクヘッジのつもりで両建て。

ドル/円レートが100円まで下落した場合はロングの含み損であるマイナス100000円をショートのプラス5万円で相殺でき、結果として50000円の損失ですむ!

と、このような恩恵にあずかるために両建てします。


しかしこの時によくある困ることは108円くらいで相場がレンジ(狭い変動幅で価格が上がったり下がったりすること)なんです。


どちらにも含み損が出来ていて全く身動きがとれなくなります。


この段階ではロングの含み損20000円とのショート含み損30000円です。


そうなると両方のポジションに何も手を出せず完全にふたつともが塩漬けのポジションになり、


「なんで売り注文なんてしたんだ!買いポジションだけなら含み損20000円で済んだのにー!」

と後悔することになってしまうんですね。

この時点で後悔もジレンマも最大レベルを記録します。

そしてさらに最悪なのが、


「もうドル/円はこのまま上がりそうだし110円に戻るの待とう。」


とせっかく建てたショートのポジションをマイナスのまま108円で損切り決済。

そして読みは見事に(いつも通り)ハズレ。

ドル/円は103円まで下落。


あきらめてロングもロスカットされる前に損切り。


ロングの決済額はマイナス7万円。
ショートの決済額がマイナス3万円。

合計で10万円の損失を出しています!


……
さて、振り返ってみましょう。

105円でロングの含み損をカバーしようとして建てたショートの損失額3万円が余計な損失になっています。


もし103円まで下落するまでショートも両建てで持っていれば


ロングの損失額=7万円を
ショートの利益額=2万円


で補うことができ、最終的には50000円の損失で終われるはずでした。

ですが108円のレートになり、そこでロングではなくショートのポジションを損切りしたことで30000円の損失を確定。

そしてその後に相場は103円まで下がりロングの膨らんだ損失も確定したことで合計10万円の大損失となりました。

相場の読みが上手な人は108円のレンジ相場の時にロングを損切り、ショートはそのまま保有して103円のレートになったときにショートを利益確定するんでしょうね。


そうすると
ロングの損失額=2万円
ショートの利益額=2万円
でプラスマイナス0。


両建てがうまく最初のポジションの損失をカバーしています。

私のように最初に建てたポジションも逆に行き損切りマイナス決済、さらには両建てしたポジションも損切りマイナス決済することをトレーダー界隈では広義の

「両面焼き」


と呼ぶそうです。


本来、焼かれる=強制ロスカットをされることなのでそれよりは軽いですね。

両面グリルの極弱火焼きみたいな感じでしょうか。

最初に持ったポジションが予想と逆に行き、赤文字の損失額が膨らむと焦って逆のポジションで損失をカバーしたくなったんです。

そもそも!

逆に相場が動いた段階で早く損切りしてトレードを仕切り直しするほうが良いはずです。


相場の読みに長けた達人ならまだしも、私のようなヒヨッコが両建てで損失をカバーなんてできないんですから。


エントリーした時のそもそもの読みが間違っていたんですからそのままただ焦って新しい手を打つことは損害を広げる可能性が大なんですね。

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